【開催レポート】「外国人労働者問題と介護」2019年3月11日
100名超の関係者が参加
「法改正の裏話」に「今フィリピン人女性を受け入れるべき3つの理由」
3月11日、大阪ケアサポート協同組合は大阪市内で「外国人労働者問題と介護」と題したセミナーを開催しました。
講師には、昨年話題となった入管法改正のキーマンである木村義雄参議院議員(自民党外国人労働者等委員会 委員長)と、フィリピン最大手の送り出し機関にて代表を務める藤本哲児氏を迎え、会場には定員の100名を超える多くの参加者が来場しました。
わかりやすく語られた入管法改正とその裏話
木村義雄参議院議員より
3・11東日本大震災犠牲者への黙祷で始まったセミナー。木村義雄参議院議員はまず、業界における深刻な人手不足が今回の入管法改正を急がせたと語りました。特に介護職の働き手は、2025年までに40万人近く不足、好むと好まざるとに関わらず、外国人材に頼らざるを得なくなることを指摘します。その上で、介護職技能実習生の入国が一昨年の法施行後もあまり進んでいないのは、入国時N4、1年後N3と定められた日本語要件のハードルの高さに原因があると考え、この壁を取り除くべく関係官庁と厳しい折衝を重ねた結果、今回やっとN3要件を撤廃することができたと明かしました。
時折ユーモアを交えながらも大変分かりやすい木村議員の話は大変好評でした。質疑応答では、技能実習制度と今回の入管法改正に伴う「特定技能1号」との関係・関連を問う質問がありましたが、ここでも大変明快な答えがあり、今後の外国人労働者問題の理解を深める一時となりました。
フィリピン人女性が介護職に向いている3つの理由
同国最大手の送り出し機関代表が熱弁
当組合の紹介を挟み、次に登壇したのはフィリピン最大手の送り出し機関「プロデンシャルデイプロットメントエージェンシー」でデイレクターを務める藤本哲児氏。同氏は、製造業等を中心に技能実習生数千人を送り出してきたという実績に加え、数年前からフィリピンからの介護職送り出しを日本政府に働きかけてきた方です。また藤本氏は、「介護職員としてのフィリピン人の優位性」を3点に集約して強調。明るく快活な性格、キリスト教を基盤とした奉仕の精神の強さ、そして家族主義による年長者への尊敬の心、をそれぞれ挙げました。
同氏のフィリピンを愛する心と日本の将来の介護を憂う熱い心情は多くの参加者の感銘を集め、セミナー終了後には多くの参加者が木村義雄議員及び藤本氏と名刺交換に列を作り、素晴らしい内容のセミナーとなりました。
当日の様子のダイジェスト版をYouTubeにて公開しています。
ぜひご覧ください。